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三橋貴明氏のブログで掲載されたグラフが気になったので調べてみたのですが・・・

恐怖のグラフ

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12496630093.html

 本グラフの作成者は、福岡で企業を経営しつつ、大学院で博士課程で勉強されている相川清氏。施先生の研究室の院生さんです。グラフは相川氏の修士論文「グローバル化時代における日本型資本主義の理想と可能性」に掲載されたものでございます。

【日本の資本金10億円以上の企業の売上高、給与、配当金、設備投資等の推移(97年=100)】

http://mtdata.jp/data_65.html#houjin
 嘘だろ! という印象です。

 97年を基準に資本金10億円以上の日本の大企業は、2017年までに配当金を5.7倍に増やしました。極端な株主優遇政策です。
 そして、経常利益は3倍になっているにも関わらず、売上は横ばい。どういうことでしょう。

 簡単です。
 企業はデフレで売上が伸び悩む中、人件費(97年比で▲7%)、設備投資を(同▲36%!!!)削減。販管費や減価償却を抑え込み、強引に利益を膨らませ、配当金を支払ってきたわけです。

 無論、政府の法人税減税も、配当金拡大に貢献したことは言うまでもありません。

 今回の図の注目点は、予想通り人件費は抑制されているのですが、それ以上に「投資▲36%」です。日本の大企業は、配当金の原資となる利益拡大に注力するあまり、企業のコア・コンピタンスたる「投資」を怠ってきたのです。

 日本企業は、恐るべき勢いで弱体化していっています。これほどまでに投資を減らしてしまうと、生産性は高まりようがありません。

 相川氏の図は、日本企業が人件費や自らの生産能力(資本)を削りながら、配当金を株主に貢ぎ続けたことを明瞭に示しているわけです。まさに、恐怖のグラフです。』

 
三橋氏は恐怖のグラフと評していますが、私には恐怖感よりも強烈な違和感しかありません。
 
97年比で設備投資がマイナス36%?
その様なデータ、今まで見たことがありません。
 
三橋氏が掲載したグラフのソースは「法人企業統計調査」の様ですので、私もデータを確認してみました。
 
その結果・・・

実物投資は97年比で15%の増加
ソフトウェアを除く設備投資は若干2%の減少になっていますが、近年はソフトウェアへの投資のウエイトが重くなっていますので、この結果もまあ、そんなものかな? と思います。

というか、

投資増えてるじゃないですか!!!

三橋氏のあのグラフは一体なんのデータなんですか!?

まったくもって謎です・・・

まあ、一応念の為国民経済計算の民間企業設備のデータも確認してみましたが・・・

明らかに97年よりも、現在の方が投資額が上です。

あ、もしかして三橋氏が大好きな実質値かな? とも思ったのですが、実質の方がはるかに上ですしねぇ。

結局、一体これにどんな加工を加えたら64になってしまうのか、まったく掴むことができませんでした。
正直、恐怖のグラフというより、疑惑のグラフです。

 

おかしいのは投資だけではありません。

役員給与と従業員給与も変です。

何が変かというと、この2つの項目だけなぜか「平均値」が使われているという点。
平均値、つまり一人あたりの給与ということです。

他の配当金、経常利益は企業一社あたりの平均値ではなく、合計値なのに・・・
(配当金と経常利益だけは投資と違って計算が合いました。変な加工などせずに素直にデータを使っている模様)

全く違う条件で算出された数値を同じグラフで比較して一体何の成果が得られるのか・・・私にはさっぱり分かりません。

しかも、その役員給与はなんらかの加工が施されているらしく、計算が合いません。

従業員給与は94なので、まあ、三橋氏のグラフの93とは誤差範囲なのかなと思いますが、役員の給与は87です。
対して三橋氏のグラフでは130・・・

この差は一体なんなのでしょうか? 43ポイントも違います
というか、役員の給与の方が減っているじゃないですか!!

うーむ。

あ、そうそう。
配当金と経常利益と条件を揃えるために、平均額じゃなくて総額で給与をグラフ化した場合はこうなります。

従業員の給与は106となりプラス6ポイントですね。
わざわざ従業員の給与を『平均化』したのはここに理由があるのだと思います。

97年に比べ従業員は12%ほど増えておりますので、平均化したら給与を低く見せることができますよね。
(ちなみに役員数はマイナス1.6%です)

なかなかに姑息で卑怯だと思います。

まあ、それでも

「大きく伸びている経常利益、配当金に比べて給与は6%しか伸びていないのは事実じゃないか」

と、言われる方がいるかもしれませんが、

従業員給与、配当金、経常利益は97年を100とする指数に加工する前の原数値では『桁が違う』んですよ。

97年時点での配当金は約4.2兆円
対する従業員給与は146.8兆円 です。 (経常利益は27.8兆円)

これらを97年を100とした指数で示すのではなく、実額でグラフにするとこうなります。

こうしてみるとだいぶ印象が変わってくるでしょう。
とりあえず比較のために三橋氏のグラフも再掲しますね。

まあ、経常利益の伸びに対して従業員給与の反応が鈍い印象は拭えないのですが、三橋氏のグラフの様に配当金がべらぼうに増えているかのような印象操作は酷いとしか言い様がありません。

元の配当金が少なすぎただけなんですよね。

そもそも配当金も国民の所得なんですけどね・・・
年金積立金の運用、確定拠出年金の運用などで我々に返ってくるわけですし。

あと、誰でも株を買えば配当金を受け取る事ができます。

ですからなぜ配当金をそこまで嫌悪するのかいまいちよく分かりません。

 

しかしまぁ、

役員給与、および設備投資については完全に謎です。

 

なぜ三橋氏のグラフだと増えているんでしょうか?

もしかして別統計で減っているデータがあるのか? でもこれ以上はソースが不明なので分かりません。

最後に、三橋氏は

『日本企業は、恐るべき勢いで弱体化していっています。これほどまでに投資を減らしてしまうと、生産性は高まりようがありません。』

と述べていますが、

労働生産性は安倍政権になって高まっていますよ
ま、投資が増えているのだから当たり前ですね(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

というか、普段統計データを扱ったりしている人からすれば、あのグラフを一目見たら「おかしいな」と思うはずなので、三橋氏が気づいていない事はないと思うんですけどね。


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