IAEAが報告書を公開
IAEAが7月4日にALPS処理水の海洋放出について、報告書を公開しました。
この包括報告書は、国際社会に対し、処理水放出についての科学的知識を明確にし、これまで提起されてきた安全性に関する技術的な質問に答えています。https://t.co/Xp7FJtHNoy pic.twitter.com/PaNwyd6dGi
— Rafael MarianoGrossi (@rafaelmgrossi) July 4, 2023
以下、経済産業省HPからの引用です。
1.IAEA包括報告書の要旨(Executive Summary)においては、以下の結論が述べられています。
1)包括的な評価に基づき、IAEAは、ALPS処理水の海洋放出へのアプローチ、並びに東電、原子力規制委員会及び日本政府による関係する活動は関連する国際的な安全基準に整合的であると結論付けた。
2)包括的な評価に基づき、IAEAは、東電が現在計画しているALPS処理水の海洋放出が人及び環境に与える放射線の影響は無視できるものと結論付けた。2.また、IAEAは、同要旨の中で、放出前、放出中及び放出後もALPS処理水の放出に関し日本に関与することにコミットし、追加的レビュー及びモニタリングが継続予定であることは、国際社会に追加的な透明性及び安心を提供するものであると述べています。
3.日本政府は、同報告書の内容を詳細に確認した上で、透明性をもって国内外に情報発信してまいります。また、今後とも、IAEAに対する必要な情報共有を継続するとともに、ALPS処理水の海洋放出について、国際社会の一層の理解を醸成していくことに努めます。
https://www.meti.go.jp/press/2023/07/20230704005/20230704005.html
つまり処理水の海洋放出は国際的な安全基準に合致しているので問題なし。
さらに追加で継続してリアルタイムにて線量をモニタしていくよ。
ということで、完全に国連のお墨付きを得たわけです。
にもかかわらず汚染水ガー!と騒ぐやつは一体何なんでしょうね・・・
本当に福島の風評被害を心配しているのなら、IAEAが問題ないと言っているから大丈夫だと情報拡散するのが筋だと思うんですけどね。
ここまでくると、党派性、イデオロギーだけで反対しているとしか考えられないです。
海洋放出が問題ないとなってしまうと、原発の再稼働が進んでしまう。日本を貶めたい、経済力を削ぎたい勢力にとっては非常に都合が悪い状況になってしまうため、処理水の安全性を認めるわけにはいかないのでしょうね。
処理水の海洋放出が問題ないこれだけの理由
というわけなので、処理水に含まれるトリチウムを海洋放出しても問題ない理由、根拠についてちょっとまとめてみようと思う。未だに汚染水ガー!と騒ぐ連中にたいしてのカウンタートークとして利用して頂ければ幸いです。
①トリチウム以外の核種はALPS再処理にて取り除かれている
ツイッターでトリチウム以外の核種がまだ残っているといっている人をちらほら見かけますが、それは再処理前の処理水の話。
海洋放出する処理水は、国際安全基準以下の濃度になるまで繰り返し再処理を行い、トリチウム以外の放射性核種は取り除かれてます。
処理水の放射線各種についてはIAEAが確認を行い、今後もリアルタイムでモニタリングを継続するとのことですのでご安心ください。
線量が異常を検出すれば海洋放出をストップする様になっています。
・・・まあ、それでも「政府のデータは信じられない!」と、言っている方はいますけど、第三者組織、国連のIAEAが監査しているのですからこれ以上どうしろと言うのか・・・。信じられないのではなくて、「信じたくない」のでは?
②そもそもトリチウムは自然界に大量に存在する
元々自然界にはトリチウムが約130京(1300,000兆)ベクレル存在し、毎年新たに約7京ベクレル発生してます。
そこに福島の処理水に含まれるトリチウム数百兆ベクレルを放出したところで一体何の影響があるのか? という話。
自然界にあるトリチウムの量に比べれば微々たる量と言えます。
③大気圏核実験が頻繁に行われていた1945~62年のトリチウムは現在の比じゃない
1945年~1962年は核保有国各国がバカスカと大気圏内で核実験を繰り返していたため、大量の放射性物質が空中にばらまかれ、雨と一緒に地上に降り注いでいました。
その時ばらまかれたトリチウムの総量は約20000京ベクレルと推測されています。福島原発から放出されるトリチウムの量は22兆ベクレル/年ですので、桁が一体いくつ違うんでしょうかね。
当時、雨水1リットルに100ベクレルのトリチウムが含まれており、そのトリチウム水が河川に流れ、それをその世代の人達は飲用していたのですが、その世代の人達が今現在の日本の平均寿命を押し上げているわけですので・・・
トリチウムによる健康被害はほとんどなかったと見て良いですよねという話。
しかも、当時はトリチウムだけでなく、処理水では取り除かれている放射性セシウム、ヨウ素、ストロンチウムなんかも大量に日本に降下していたんですよね。
牛肉1キロからストロンチウム4000ベクレルが検出されたという記事を見たことあります。
我々人類は過去に大量のトリチウムを浴びて、飲んでいましたが健康被害で死滅するどころか、平均寿命が伸びて人口は増加の一途を辿っているわけなので、福島原発から放出される微量のトリチウムでギャーギャー騒いでいるのはホント馬鹿らしいですよね。
④他の国もトリチウム水を海洋放出している
他国も原発や再処理施設から大量のトリチウムを海洋に放出しているんですけど、海洋放出に反対している人はこれには文句は言わない不思議。
直接燃料に触れた福島原発の処理水と、他国の原発の処理水とは違う。みたいなことを言っている人がいますが、上で述べたようにALPS再処理された処理水はトリチウム以外の放射性核種が取り除かれていますので、燃料に触れていようが触れていまいが同じです。
それでもだめだというのなら穢れ、お気持ち的な問題となり、それって福島に対する差別なんじゃね? としか言いようがないですねと。
というか、使用済み核燃料の冷却に使われた水とか、他国の原発でも直接核燃料に触れた水は捨てられているんですけどね。
⑤トリチウムは生体濃縮しない
トリチウムは水素の同位体ですので、科学的な性質は水素と同じです。
そのトリチウムは水として存在しているため、科学的なふるまいは水なんですよね。
いまだに生体濃縮ガー!と騒いでいる輩がいますが、水が生体濃縮するとかありえないでしょう?
水銀なんかは体外に排出されないから体内でその濃度が濃縮されますが、水は普通に汗や尿などで体外に排出されます。そこにトリチウム水と普通の水の区別はありません。
トリチウムの半減期は約12年ですが、生物の体内に入って生物の代謝機能によって半減するまでの期間を示す生体半減期は約10日とされています。
つまり、トリチウムを体内に取り込んでも10日で半分外にでちゃうんですよね。
生体濃縮しようがないです。
もし、仮に生体濃縮するのなら、自然界にあるトリチウムで濃縮しまくって地球上の生物は全滅しちゃってるかもしれませんね。
⑥トリチウムの放射線は弱い
トリチウムが原子核崩壊時に放つベータ線のエネルギーは非常に弱く、水中だと数マイクロメートルも進めませんし、紙一枚で防ぐことが可能です。
当然皮膚を貫通することはできないので、放射線被ばくの影響は極小です。
昔、大気圏核実験で大量のトリチウムが世界中にバラまかれましたが、それでも健康被害がなかったのはトリチウムの放射線が弱いからだと言えます。
ベクレル単位で数字するとかなり大きな桁になってしまうので、不安になるのは分からないでもないですが、トリチウムの放射線はエネルギーが極小ですので心配はいりません。
福島の未来のため、これ以上の風評加害はやめよ
処理水の海洋放出問題ないことを述べましたが、それでも理解できない(理解したくない?)連中は存在します。
彼らはもう完全に党派性、イデオロギーに捕らわれていて、とにかく原子力関係のものは悪でなければならないという固定観念をもっているため、理屈で説明しても通用しないのが現実です。
だからこういう人たちに何を言っても無駄なのか? というとそうでもないと思う。
彼ら自身は絶対に考えを改めることは無いでしょうが、彼らとのやり取りをtwitterなどで見ている第三者が理解して拡散してくれればいいかなと思う。
こちらは根拠、データを元に理路整然と相手を問い詰めているのに対して、あちらは根拠レスのお気持ちだけでの反論に終始してグダグダ。その醜態ぶりを衆目に晒してやれば良いんです。
ま、あんまりやりすぎるとブロックして逃げてしまいますけどね。
風評加害者は徹底的に叩いていきたいと思います。