原発・エネルギー問題 政治

ゼロリスク論で原発反対している人はなぜブラックアウトのリスクには目を瞑るのか

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 今回の投稿は、先日(3/22)のブラックアウト危機の件です。

 電力全然足りてないです。

東京電力管内電力ひっ迫

 3/22に東京電力管内の電力需要が供給を上回る可能性が発生。

 先週発生した地震により福島の石炭火力発電所が損壊、復旧のめどが立っていないうえにその日は気温が一気に下がってしまうため、暖房などの使用により、電力需要が高騰することが予想されたためです。

 まあ、私も東京で仕事をしていますが、昨日は寒かったです。午後から雪が降ってましたし。

 発電所の損壊については、これまで老朽化した火力発電所をだましだまし使っていたツケが来た感じでしょうか。原発を止めたことにより、メンテナンスもそこそこに回し続けなければならない状態になっていましたし。

 この日、他の電力会社から電力を融通されていましたが、見通しは厳しく、予想需要の10%程度の節電をしなければ、揚水発電所の水がなくなった時点でブラックアウトの危機・・・という状態でした。

 午後8時前後が一番危険と言われていたので、私は早めに帰って、家で暖房もつけずに布団に入って寝っ転がってましたね。

 なんか、ツイッターを見ると、他の電力会社(東北、中部電力など)から融通できるってことは、電力余ってるじゃん! って言っている人がいましたけど、そんなわけあるかいなと。どこも不足している中なんとかやりくりして電力融通してくれたんですがな。

 電力会社関係者の皆様は、昨日は本当に大変だったんだろうなと思います。(寝ちゃっててすまんです。でも、節電はしましたよ)

 節電に協力していただいた首都圏の皆様もグッジョブです。寒い中ほんとありがとうございます。

 

 しかし、昨日はなんとかブラックアウトにならずに済んで良かったと思うのですが、もしなっていたらどうなっていたのでしょうか・・・

ブラックアウトになると

 大規模な停電が発生してしまうと、人工呼吸器などで生命を繋いでいる人が最悪亡くなってしまう可能性がありますよね。

 しかしながら、病院などでは予備電源などの備えはあると思いますが、停電が長引くようであれば危険ですし、在宅で治療をしている方はアウトです。

 また、ブラックアウトに陥らなくても、常に電力が不足気味で停電のリスクがあるような状況が続くようであれば、国内経済にも悪影響が出るでしょう。主に電力を消費しているのは民間ではなくて、企業ですし。工場なんかは膨大な電力を使います。

 停電のリスクが大きいと、予備電源などの余計な設備が多くなりますし、電気代も高騰するため企業の投資、活動が萎縮してしまいます。それで、そのツケは我々労働者に回ってくるわけですよ。

 原発停止によって増えた化石燃料の輸入。その費用は膨大なものになってますし。

 

 結局、ブラックアウトには至らなかったものの、これは重大なリスクだと思うんですよね。
 
 いつもゼロリスク論を振りかざして原発の再稼働に反対している人たちが、目の前に迫っていたブラックアウトの危機に目を瞑るのは正直ちょっと理解できません

 リスクリスクって言っているのは単なる建前で、本当の目的は原発の再稼働を阻止するためなのではないか? と、少々穿った見方をされても仕方がないんじゃないかな思うんですけどね。

 反原発の人って理屈じゃない感がありますし。

 今回のブラックアウトの危機も、原発を再稼働させたい政府の自作自演じゃないのか? みたいなことを言っている人も見かけましたし・・・

 んなわけあるかよと。

 

自然エネルギーは役に立たない

 みんなが節電し、電力会社関係者の皆さまがなんとかやりくりしていたなか、政府が推進していた自然エネルギー、再生可能エネルギーは何をしていたのかというと・・・

 3/22は天候が悪くて、太陽光発電による電力供給は数%程度だったようですね(ヽ´ω`)

 天気が比較的良い翌日の3/23はある程度太陽光で電力の供給はされているみたいですが・・・、荒天では発電が期待できない不安定な電源では心もとないというのが正直なところ。

 夏場はまだ電力のピークが昼間であり、太陽光はある程度期待ができるのかもしれませんが、冬場は太陽光で発電できない夜間にピークが来る場合がありますし、パネルに雪が積もったら発電はできません・・・。(夏も熱くなりすぎると発電効率落ちますが)

 

 火力発電所を増やすにしても、今回のロシアが起こした戦争によって燃料の供給が途絶えたり、燃料費が高騰するリスクは残りますよね。

 となれば、電力不足を解消するには原発の再稼働1択だと思うんですけどね。

 原発の燃料であるウランも海外に頼っている状況ではありますが、火力発電に使う化石燃料に比べ、同じ発電量でも遥かに燃料の量が少ないため上記の様な懸念は小さくなります。

 

 燃料、発電方法の多様化ということでリスク分散できますし。
 (ドイツは原発を捨てたため、ロシアに足元見られた)

 やはり発電量が安定している原発を再稼働させることが急務であると思います。
 (と言っても夏には間に合わないですが、冬までにはなんとか・・・)

原発施設の安全対策

 それでも原発は怖いという認識はもちろんあると思います。

 ですが、日本の原発施設は福島第一原発の事故を教訓に何重にもわたる安全対策を実施しています。

 例として浜岡原発の安全対策の一覧はこちらですね。

 概要としてはこの動画が分かりやすくておすすめです。

 福島第一原発がなぜ事故に至ったのか、どの様な備えがあれば事故にならなかったのかの解説から、それを踏まえた浜岡原発の事故対策が紹介されています。

 

 私も浜岡原発には見学に行きましたし、資料は一通り目を通していますが、原子炉を冷やすための電源設備について、5重6重にも安全対策が重ねられており(福島は多重化されていなかった)、この電源系がすべて同時にダウンする可能性はほぼほぼ無いのではないかと思います。

 電源系がどれか一つでも機能していれば、福島第一の様な事故には至りません。

 もし仮に電源1系統が機能しない可能性が10%あるとしたら(かなり多めに見積もってますが)、5系統すべてが同時に使えなくなる可能性は

 0.1 × 0.1 × 0.1 × 0.1 × 0.1 = 0.00001

 つまり0.001%になりますね。

 リスクはどうやってもゼロにはなりませんが、これだけリスクを低減してもダメだというのはちょっと異常かと思います。

 このリスクだってかなり大きく見積もっての数字ですよ・・・

 

世論や野党の激しい抵抗が予想されるが・・・

 Twitter上では原発再稼働に前向きな意見が多いから勘違いしがちですが、世論的には原発再稼働に否定的な意見が多いのは否めません。

 この11年間再稼働が進まなかった主な原因がこれでしょう。

 政府が世論を無視して強行すればいいという気持ちは分からなくはないですが、世論に逆らうのは選挙で票を失うリスクが伴うため、かなりの勇気が必要です。

 最悪閣僚への求心力が落ち、内閣が崩壊する恐れがあるわけで。これがまあ、民主主義政治の実情かと思います。かと言って独裁は論外ですが。

 ヨーロッパ、EUも日本ほど原発に対するネガティブな印象が無いにもかかわらず「脱原発」を唱えてましたし。(それでロシアに付け込まれましたが)

 世論は少しづつ変えていかなければならないが、今は急を要する。
 ・・・非常にもどかしい。

 

 政府が今の危機的な状況を説明し、原発の再稼働について国民の理解を得るよう訴えかけるしかないのかもしれませんが、マスコミが最大の障害になるだろうと思います・・・はぁ・・・

 何か我々にできることは、上であげた浜岡原発の安全対策の動画資料を拡散することから始めるとか、コツコツと草の根でやっていくしかないと思うんですよね。

 それで今から間に合うのか? とか言われれば、もちろん間に合うわけ無いですけど、何もやらないよりはマシかと思います。


 
 原発を再稼働するように政府に訴える、政府のケツを叩くというやり方もあろうかと思いますが、それはすでに多くの人がやってますよね。政府もそれ(原発再稼働の必要性)は分かっていると思いますし、少し別の方向からアプローチをかける事も重要なのではないかと思います。

 急がば回れ、ですね。

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