あの売国法は今 政治 規制緩和

昔売国法と騒がれていた法案は今 その1 ~改正入管法~

 

皆さん、自分が反対していた法案のその後をちゃんと検証していますか?

 

まあ、別に日本は言論の自由が保障されている国ですので、あの法案はヤバイ! と反対意見を言うのは結構だと思います。ですが、その必死になって反対してた法案が成立してしまったあと、なぜかあんなに血相を変えて反対していたのにも関わらす、その法案からは興味を失って、全くその後の経過を追っていないように思います。

もしくは、興味が残っているのかどうなのか分からないですが、反対時によく囁かれていた

この〇〇法案が成立すれば日本はトンデモナイことになる!

てな感じのフレーズを、馬鹿の一つ覚えのようにただひたすら繰り返しつぶやき続けているか、ですね。

 

あんなに危険だと叫んでいたのに、なぜ経過を追おうとしないんでしょうか? 不思議です。みんな忙しいのかなぁ?

 

と、いうわけなので、私が日々「アベガー」で忙しい皆様に代わりまして、売国法案と言われながらも成立した法案のその後を検証してみようと思います。

私って親切ですよね (^^♪

 

かつて売国法と言われていた法案はたくさんありますので(どれも日本が滅びると言われてましたね)、一回では紹介しきれません。したがって、シリーズでやっていきたいと思います。

まず最初は「改正入管法(改正出入国管理法)」からです。 

 

ま、反対の声を上げていた方々には「移民法」と言った方がなじみがあるかもしれませんね。

 

改正出入国管理法のポイント

 

入管法とは「出入国管理及び難民認定法」のことで、入国、出国、外国人の在留資格や不法入国の取り締まりに関する法律です。

近年日本は、少子高齢化により、人材不足が深刻化しており、その人手を補うために、外国人労働者を増やそうという目的で2019年4月に施行されたのが、改正入管法(改正出入国管理法)です。

 

大きく変わった点は、新たに創設された外国人の在留資格「特定技能1号・2号」ですね。

 

特定技能2号については「特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格」とあり、まだ有資格者はいないのではないかと思います。

 

で、その特定技能1号が適用される業種(特定産業分野)が以下の14分野です。

特定産業分野(14分野)

  • 介護
  • ビルクリーニング
  • 素形材産業
  • 産業機械製造業
  • 電気・電子情報関連産業
  • 建設
  • 造船・舶用工業
  • 自動車整備
  • 航空
  • 宿泊
  • 農業
  • 漁業
  • 飲食料品製造業
  • 外食業

※特定技能2号は「建設」「造船・舶用工業」のみ

この14分野は日本で特に人手不足が叫ばれている分野です。まあ、日本の高い教育コストを払って、社会に出た日本人は、なかなかこういった業種に就きたがらないだろうなと思います。

でも、こうしてみると結構分野が狭いですよね。

要するに、改正入管法はただ野放図に外国人を受け入れようという趣旨の法改正ではなく、人手不足が特にひどい分野に絞って、ピンポイントで外国人労働者を受け入れようという狙いがあります。

というわけなので、これを「移民法」と呼ぶのはかなり違和感があるというのが率直な感想ですね。

 

それで、政府は今回の法改正で初年度(2019年度)の受入想定を最大47,550人と目論んでいました。

さて、実際のところはどうなのでしょうか? 経過を見てみたいと思います。

 

これが「移民法」の破壊力だ! (改正後の経過)

 

さて、ぐだぐだ文章で説明するのもアレなので、法務省のHPにある表と、グラフを貼り付けます。

 

なんということでしょう・・・

2019年12月末の時点で特定技能1号の適用者は1621人しかいません。

まだ2019年度終了時の状況は公開されていませんが、年度の3分の4終了時点の進捗率が3%ちょいってちょっとどうなのよ? という感想しかありませんw

 

この結果・・・「事実上の移民法だ!!」とか言って吹き上がっていた方たち、ちょっと恥ずかしくないですか?

 

しかも、しかもですよ!

特定技能1号の条件には「技術実習2号修了者は試験免除」というものがあるわけです。

つまり、元から技術実習2号という形で在留資格を得て、日本で働いていた外国人労働者が、そのまま特定技能1号にスライドしているケースがこの1621人の中に含まれているという事です。

 

だから、この法改正によって、本当の意味で、真水で日本に入ってきた人はさらに1621人よりも少ないという事になるのです。

 

ま、実際に「技術実習2号修了ルート」で「特定技能1号」になった人を調べてみましたが、

  • 介護 ・・・ 0/19
  • ビルクリーニング ・・・ 13/13
  • 素形材産業 ・・・ 193/193
  • 産業機械製造業 ・・・ 198/198
  • 電気・電子情報関連産業 ・・・ 38/38
  • 建設 ・・・ 107/107
  • 造船・舶用工業 ・・・ 58/58
  • 自動車整備 ・・・ 9/10
  • 航空 ・・・ ※データなし
  • 宿泊 ・・・ 0/15
  • 農業 ・・・ 292/292
  • 漁業 ・・・ 21/21
  • 飲食料品製造業 ・・・ 557/557
  • 外食業 ・・・ 0/100

※ 技術実習2号修了ルート / 特定技能1号総数

って、ほとんど技術実習2号修了ルートですがな!

 

というわけなので、正味の話、今回の法改正で日本国内に入ってきた外国人労働者は「135人」という事になりますね・・・。

えっと、これが移民法っすかね? 言ってて恥ずかしくなりませんかね?

 

この人なんかは ↓

"移民法"が日本にもたらすもの(前編) by 三橋貴明

『特に、特定技能2号で、数十万、数百万の移民の生活基盤が「日本」になってしまうと、もはや完全に手遅れになります。』

と言って、危機を煽っていたわけなんですけど、2号どころか1号ですらこんなありさまです。

 

・・・これのいったいどこが『移民法』なんでしょうか?

 

ああ、あと中国人が大挙して押し寄せてくると言っていた人もいましたが、

ほとんどがベトナム人のようです。

杞憂でしたね。

 

ま、技術実習生については過酷な労働条件や低賃金など、いろいろと問題がありましたので、その技術実習から特定技能1号に流れてくる形になっているのは、ある意味いい事なんじゃないかなと思います。

待遇は特定技能1号の方がよいと思いますし。

 

この法改正は入出国管理を強化している様に見えるんですが・・・

 

入管法の改正前と改正後の条文を比べてみると。。。

 

(改正後)

第一条 出入国管理及び難民認定法は、本邦に入国し、又は本邦から出国する全ての人の出入国及び本邦に在留する全ての外国人の在留の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする。

 

(改正前)

第一条 出入国管理及び難民認定法は、本邦に入国し、又は本邦から出国するすべての人の出入国の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする。

 

 

これまでの入管法では、すでに日本に入っている外国人には法の影響が及ばなかったのですが、改正後は「本邦に在留する全ての外国人」という文言が追加されています。

 

また、主任監査官、および特別監査官を指名できるのは、これまで法務大臣という事になっていましたが、法改正で入管庁長官が指名できるようになってます。

指名だけでなく、その他の権限の多くが入出国管理の現場である入管庁長官に移譲されており、かなり長官の権限が強化されています。

 

ま、これらの業務を現場をよく知らない法務大臣がやるということ自体がナンセンスというか、無理があった感があります。

この権限移譲によって、現場の組織力が強化され、不法入国や、不法滞在の取り締まりが徹底されれば、外国人による犯罪も減るでしょうし、外国人の労働者もより活躍できるのではないかなと思います。

 

なにせ、法改正によって「すでに日本在留中の外国人」にも法の効力が及ぶようになったんですからね。

 

この法改正で困るのは、生粋の日本人ではなくて、日本で犯罪やテロ、工作を企んでいる反社外国人勢力なのではないのかなと思います。

左派や野党がなぜこの法改正に反対していたのか、なんとなく見えてきたような気がします。

 

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