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本日で種子法が廃止されましたが、ツイッターを眺めていると

日本の食の安全を脅かす種子法廃止がなぜ問題にならないのか、なぜ話題にならないのかと疑念を抱いている方がいます。

下で引用した記事もそうなのですが、答えは簡単です。

 問題では無いからです。なにか陰謀があるからだ! とか言っている人いますけど、残念違います。

 何の問題も無い些末な事を針小棒大に煽って、アジって自らのビジネスにしている輩が居る。ただそれだけのことです。

 

日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?=田中優 (MONEY VOICEより 2018年2月25日)

http://www.mag2.com/p/money/384427

『(一部引用) ならば「安全な種から育てた食品を選ぼう」と思ったとしても、主要農産物の種を守ってきた「主要農作物種子法」が2018年の今年から廃止されて、種は入手が困難になっていく。種は遺伝子組み換えのものに入れ替わり、それから育てた作物しか選べなくなる。

一見すると私たちに関係なさそうな「主要農産物種子法の廃止」が、私たちの選択の余地をなくし、健康を維持できない可能性が高まるのだ。(引用終わり)』

 

 それにしても上の記事ひどいですね。冒頭からデマ全開です。

 

 種子法が廃止されても種が遺伝子組み換えのものに入れ替わる事はありません。

 種子法は別に遺伝子組換え作物を規制しているわけではないので、種子法が廃止されたからといって、種が遺伝子組換えのものに替わる事はないからです。

 

 国内での遺伝子組換え作物の栽培は、特別に許可され隔離された圃場での実験栽培だけ。

 今現在、商業栽培が認められているのはバラのみです。(一時期話題になっていた青いバラですね)

 

 これもTPPのISD条項で訴えられてこじ開けられる! みたいな主張をしている人を見かけましたが、ISDは他国の法律を変える事はできませんし、もともとあった法律で規制されているのに日本に乗り込んできて損をした・・・コレで訴えられるわけ無いでしょ。完全に非があるのは企業側ですので。

 訴えたとしても100%企業側が負けます。

 ISD条項についてはこちらを参照

 

 また、上記の記事中では自閉症の増加とラウンドアップの普及に相関性があるから、ラウンドアップの成分、グリホサートに自閉症の原因があるに違いないとしていますが。(なぜか記事では途中でネオニコチノイド系殺虫剤の話になっています・・・)

 

 グリホサートと自閉症に因果関係があるかどうかについては、色々調べてみましたが、それを裏付ける様な研究や論文を見つけることができませんでした。(探し方が悪かったのかもしれないのだけど)

 それに、近年自閉症が増加している原因についてはまだ科学的にはっきりと解明されていません。遺伝的な要因が強いという論文はありますけど。

解明されていれば、有効な対応策などの話が出てきてもおかしくはありませんが、その様な話は聞きませんよね?

 

 それをグリホサートの増加と相関があるから因果関係もあるはずだと結論付けるのは乱暴すぎるのではないかと思います。

 この手法ならば、自閉症増加と同時期に増えたものはなんでも因果関係がある・・・と結論付けてもいいと言うことになってしまいますよ。

 

 また、グリホサートはあまりに性能的に優れた除草剤であるため、現在グリホサートの代替となる除草剤が存在しません。

 グリホサートを使用すると不耕起での栽培が可能になるので、農業生産性が大きく向上し、且つ土壌が流出しないため周囲の河川汚染のリスクが減るという報告があります。

 この様な状況で、下手にグリホサートを規制すると、農家は他の毒性が強く、環境に負荷を与えやすい除草剤を使うことになってしまうため、意味がないどころかかえって事態の悪化を招きます。これでは本末転倒と言えます。

 

 そういった背景もあり、EUではグリホサート規制の声が大きかったものの、使用許可期限を5年間延長する決定が下されました。代わるものが無いのですから仕方がありません。

グリホサートなしでは農業生産性が著しく低下しますので、農作物価格の高騰を招いてしまいますし。

 

 ネオニコチノイド系の殺虫剤も然りです。今の農業はネオニコチノイド系の殺虫剤前提で成り立っていますので、規制されたら別の有害な有機リン系の殺虫剤を使わざるを得なくなり、周辺の生態系に与える影響は必然的に大きくなります。

 また、農業生産コストを増大させて農作物の価格は高騰するでしょう。

 

 では、農薬不使用の有機栽培をやればいいじゃないかという意見もあろうかと思いますが、農薬不使用で農作物を栽培するのはかなり困難です。私も実家で農薬使わずに白菜やナスを育てた事があるのですが、自然にある植物と違って、人が食べるために品種改良された農作物は栄養価が非常に高く、虫にとっても美味なのでしょうね。

 信じられないくらい虫が湧いて、駆除するのに四苦八苦しました。(ナスにはカメムシがびっしり付きました)

 ぶっちゃけ農薬使わないとやってられません。結局使いましたけど・・・

 

 それに、農薬が防ぐのは虫だけではありません。有毒なカビや病気も予防します。

 農薬を使うことによって得られる利便性、そしてリスクとハザードについてはこちらを参照下さい。

 

 自閉症誘発というハザードがある(この記事では完全なこじつけですけど)から廃止しろ!

 と言うのはかなり乱暴な議論で、きちんと経済利便性や、リスクを評価して総合的な判断を下さなければならないでしょう。

 

 車は交通死亡者を増やすハザードがあるからといって車の生産や利用が規制されないことと同じです。

 車がなければ現在の生活が成り立たないのと同様に、今の農業は農薬がなければ成立しないものになっています。

 

 まあ、農薬無しでできないことはないのですが、農作物価格の高騰は覚悟しなければなりませんね。

 日本はまだ先進国だから大丈夫かもしれませんが、途上国の貧しい人たちの中では餓死してしまう者が増えるかもしれません。

 

 というかそもそもだけど、上で引用した記事は種子法廃止の話じゃなかったの?

 グリホサートとネオニコチノイド系の殺虫剤とか、種子法とは一切関係ないんだけど?

 

 ホームセンターとか行ってみてくださいよ。グリホサート系除草剤、殺虫剤とか、大量に売られてますから。

 

 それにJAが積極的にラウンドアップの拡販普及に力を入れているんですがw

 

ラウンドアップハイロード

その勝利の方程式は剤の持つパワーに (農業協同組合ニュースより)

http://www.jacom.or.jp/archive01/document/agrbis/news/01032203.html


 まさか! JAはモンサントの手先だったのか!?

 『ラララ!ランドアップ』とかめちゃくちゃノリノリやないですか。

 

 はぁ・・・というかグリホサートとか、何十年も前から当たり前のように使用されていて、特許も切れて、今ではモンサントだけじゃなくて、世界中の国で生産使用されているモノでギャーギャー言って、一体何がやりたいの? としか思えないですね。


 

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