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「消費税増税は法人税減税の穴埋めため」という嘘

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いしますm(__)m

なぜ法人税減税を忌避するのか

毎度のツイッターネタですが。。。
池上彰が番組で消費税率はもっと引き上げなければならないと言っていたそうです。税率を今以上に引き上げることにはもちろん私も反対なのですが、

この方が言っているように、法人税減収分の穴埋めのために消費税が増税されていたというのは、明らかに間違いです。これはいただけません。

消費税増税自体に反対するのはいいんですけどね。
消費者だけ負担が増えるのは我慢ならん。企業からも法人税を上げて取れというのはちょっと理解できません。

気持ちはわからないでもないですが、それだと我々の首がもっと絞まるだけになってしまいます。

その理由については以下に説明します。

 

法人税率を引き下げても法人税収は減らない


以前もエントリーしましたが、基本的に、法人税率を引き下げても引き下げた分だけ法人税収が減るとは限りません。逆に引き上げても法人税収は増えません

 

これを法人税のパラドックスと言いますが、法人税を減税すると、

減税すると・・・

海外企業の誘致が増える(国内回帰も)
企業投資が増える
企業活動が活発になる

などして、景気がよくなり企業の売上が伸びるため、税率は下がったがかえって税収が増えるという現象が起こります。

ここに面白い論文があるのですが・・・

法人税における税収変動の要因分解 ~法人税パラドックスの考察を踏まえて~
https://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list6/r120/r120_10.pdf

この様にOECD19か国にて、法人税が徐々に引き下げられているにもかかわらず、法人税収(対GDP比)は増えているわけなので、消費税増税は法人税減税の穴埋めのために実施されているというのは間違いだと思います。

穴埋めどころか、法人税収は増えているわけなので。

日本をはじめ、世界各国で法人税減税が行われていますが、その目的は単なる景気対策、経済成長のためですね。

 

日本で法人税収が下がったのは不景気が長引いたため

ではなぜ、世界各国では法人税減税したら法人税収が増えているのに、日本では減るということになったのか。

それは一言でいうと、景気の悪化ですね。

バブルが崩壊して、アジア通貨危機が発生。
日本の金融機関が多額の不良債権を抱え、貸し出しをしぶり、企業の資金繰りが悪化。
それで長い長いデフレ不況に突入してしまったわけで

こんな状況で法人所得税税収が増えるわけがないでしょう、という話です。

当時の日本政府、日銀は金融機関の不良債権に対して公的資金を投入するわけでもなく、金融緩和をするわけでもなく、手を拱いていたため景気が上向くわけもなく・・・

これでは法人所得税税収が減るのは当然だと思います。


景気が上向いた小泉政権、そして現安倍政権時に法人税収が増えておりますので、法人所得税収は景気による影響を受けやすいのです。

 

消費税が増税されてしまったからこそ、法人税減税を

昨年、10%への消費税増税が断行されてしまったのは誠に残念に思いますが、だからと言って

「消費者だけじゃなく、企業からも取れ!」

「法人税を増税しろ!」

という意見には首をかしげざるを得ません。

 

OECDのデータを見る限り、法人税減税にデメリットはありません。それどころか企業の経済活動が活発化し、減税したにも関わらず法人税収は増収する始末です。

1997年の消費税増税後、段階的に法人税率が引き下げられていた事を批判する人は少なくありませんが、もしあの時期に法人税率が引き下げられていなかったら、どうなっていたか・・・

まあ、考えるまでもありませんね。

景気はさらに悪化して、法人税収はダダ下がり、今よりも財政状況が悪くなってもっと早い段階で消費税増税が成されていた可能性が高いです。

失業者も溢れ、就職氷河期という表現すら生ぬるい状況になっていたかもしれません。

 

えっと、まあ。何が言いたいのかというと、法人税率の引き下げは、消費税率の引き下げよりもはるかにハードルが低いです。

なので、消費税が増税されてしまった今だからこそ、法人税減税をやるべきかと思います。

法人税減税した方が法人税収は増えるわけですので、財政健全化への道筋を立てやすくなる。そうなれば、財務省の狙う更なる消費税率引き上げの根拠もつぶせるというものです。

ま、消費税率を引き下げるのが一番なのは言うまでもないですが、ハードルの高い(引き上げたばっかりですし)、政策実現性の低い消費税率引き下げをいつまでも追いかけ続けても仕方がないと思います、

まずは目の前の実現可能な手を打っていき、景気を上向かせることが肝要なのではないでしょうか。

一発逆転を狙うのではなく、一歩一歩確実にです。

それが結局のところ一番の近道になるのではないかと私は考えます。

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