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モンサントに関するデマ 『遺伝子組み換えワタによりインドで自殺者が増加した』 ←嘘でした


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ツイッター等で『モンサント』で検索すると、いろいろとモンサントに対する批判のツイートがザクザクと出てきます。

 

まあ、昔私も似たような事を言ってたので、あまり大きな声で批判はできないのですが・・・。

モンサントの件で色々と論文などを探し漁っていると、巷で囁かれている「モンサントの悪行」のそのほとんどがデマである事が見えてきまして・・・。

当時は自分も浅はかだったなと反省しております。

モンサントさんすみません。

 

というわけで、それらのデマについてまとまり次第、順次ブログ記事でリリースしていこうかなと思います。(不定期)

 

まず、最初はこれですね。

インドで農民の自殺が増えている。原因は「遺伝子組み換えワタ」!?

https://nikkan-spa.jp/1055986

『 私たちが着るコットン製品の原料であるワタ。その一大産地のインドで、'00年代初頭に「遺伝子組み換えワタ」の栽培が始まった。「害虫に強く収量が増える」として、今やインドのワタの栽培面積の9割を占めている。ところが、この種子や農薬の購入に多額の借金を抱えた農民が相次いで自殺しているという。(後略)』

上記の記事によると

 

 インドはBtタンパクを生成する遺伝子を組み込まれたBtコットンを、2002年から導入。

 最初は収益をあげていたが、Btタンパクに耐性を持つ害虫が増えて、効果が薄くなり、使う農薬が増えて結局はコストアップになった。

 それで多額の借金をした農家が自殺。

 

どうもこの様なストーリーみたいです。

それに対してモンサント社は、上記の記事から引用すると

『 モンサント社はインド農家の自殺について、ウェブサイトで「(Btワタが)導入された'02年よりかなり以前からありました。農業生産者の自殺の原因は数多くありますが、借金や負債が主な要因の一つであると、多くの専門家の意見が一致しています」と、遺伝子組み換え作物と自殺の増加には因果関係はないと説明している。

 しかし、インド農家の自殺とBtワタの普及はまったく関連がないと言い切れるのだろうか。』

との事らしい。

上記のSPAの記事ではこのモンサント社のコメントに対して「まったく関連がないと言い切れるのだろうか。」などと言ってるけど、

ならば調べればいいのに。

 

というわけで、私の方でいろいろ調べてみたところ

アメリカの農業政策シンクタンクであるワシントンD.C.の国際食糧政策研究所(International Food Policy Research Institute:IFPRI)が下記の様な調査結果を公表している事が分かりました。

この調査結果によると、インド農家の自殺数はBtコットンが導入される2001年以前から高い水準で推移しており、Btコットンが導入された2002年以降においても、自殺者が急増している様な統計はありません。

それどころか、Btコットンの作付面積の急拡大に合わせて自殺者数が激減しています。

http://www.ifpri.org/sites/default/files/publications/ifpridp00808.pdf

(上記URLの49ページ目)

 

元々2000後半で推移していた自殺者数が、半分以下の1000人前半に。

Btコットンで自殺者急増???

 

これは何のデータを元に言っているのでしょうか? 自殺者減ってますよ!!

 

また、2011年にインドの研究者による調査の結果も公表されています。

 Socio-Economic Impact of Bt Cotton — A Case Study of Karnataka

https://ageconsearch.umn.edu/record/109418/

 

その結果は以下の通り。

・Btコットンは非Btコットンに比べて31%の高い収量と、151%の高い順利益を得られている。

・非Btコットンは化学肥料、有機肥料、および人手がかかるため結果として収益率は低下する。

Btコットンはインドの農家の収益を改善させ、雇用、教育、生活水準も向上。健康上のリスクも低減させた。

 

あれ? SPAの記事とは全く様子が異なるのですが・・・

まあ、151%も収益が改善したのですから、自殺者が減るのも当然かと思います。

 

しかしまあ、Btコットンの導入で自殺者が増えたとは、一体どこから情報を引っ張ってきたのでしょうか? 良く分かりません。

まあ、そもそもの話なんですけど、SPAの記事が全面的に正しく、農家が不利益を被っているのだとしたら、インドの綿花の栽培面積の9割をBtコットンが占める事なるわけないじゃないですか。

 

収益が落ちるモノを農家が喜んで栽培して、普及するわけがないですし。

もっと常識的に考えて欲しいと思います。

 

結局のところ、SAPの記事にあるモンサントのコメントは正しかったというわけですね。

 

おそらく反モンサント、反GMOの活動家が流したデマが、あたかも真実かの如くネット上で広まってしまった・・・という事なのだと思いますが、これは極めて悪質です。

嘘も100回言えば真実になる・・・というやつかもしれません。

 

このSPAの記事も論文などの引用やリンク、データ類は一切無いですし。エビデンスなしで憶測のみで記事を書くとか、ちょっとねぇ。だめでしょこれ。

 

さて、これが悪魔の企業とも言われる「モンサント社」の所業・・・なんですかね? どう見てもインドの農家を貧困から救っている様にしか見えないんですが?

私から言わせてもらえれば、この様にインド農家の命を救い、生活水準を高める事に貢献しているモンサントの遺伝子組換え作物を、ありもしないデマで批判するのは許しがたい事だと思います。

別にモンサントは批判するなとは言いませんが、批判するのならキチンと事実に基づいた根拠にて批判しましょう。


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