経済 財政

IMFへの資金拠出で吹き上がる理由が良く分からない

今は国内が優先だ! と言うけども・・・

今回のコロナ関係予算からIMFへ拠出する件、かなり吹き上がっている人がいますけど・・・

例えばこんなのとか

拝啓 麻生太郎財務大臣様 いまは海外にお金を配るよりも国内にお金を配ってくださいよ 

麻生財務大臣108兆円の緊急経済対策から低所得国支援
最近は新型コロナウイルスへの政府対応が酷すぎて、論評することも辟易(へきえき)してきたが、今度はまたガッカリするニュースである。

事業規模総額108兆円の緊急経済対策予算でさえ、ほとんどが貸付や支払い猶予で、現金給付など財政出動が弱いことが明らかになっている。

国内の市民には頑なに現金給付の実施を避けて、限定的な給付や貸付で対処しておきながら、海外にはまた協力をするそうである。

低所得国への支援は重要である事は間違いない。

しかし、どさくさに紛れて、緊急経済対策に盛り込んで、支援することが国内の人々にどう受け取られるか。

あるいは、どんなメッセージ性があるのか、少し考えてもらえないだろうか。』 (後略)

 

ですが、ぶっちゃけ

両方やったらいいじゃない!

 

という感想しか浮かばないですね。

どちらも必要なことだと思うんですが、なぜダメなんでしょう?

良く分かりません。

 

拠出の必要性

IMFへの拠出は必要ないとか言っている方々・・・本当にそう思います?

今回のコロナ騒動ですが、医療体制がある程度整っている先進国でこの有様なんですから、途上国ではもっと悲惨な状況になることは想像に難くないと思います。

今は、途上国への人の流入が少ないためか、情報が上がってこないのか、実態が把握できていないのか良く分かりませんが、近いうちに感染爆発・・・みたいなことが起こる可能性は十分考えられます。

それが起こった場合、日本じゃないから、他国だからどうでもいい・・・という事にならないのが今の日本、および世界の経済です。

 

途上国にも日本の工場が多く進出していますし、部材や資源などの供給源として重要な立ち位置となっています。

これらの途上国が機能不全になった場合、我々庶民の生活は大ダメージを受けることになるでしょう。

経済は日本国内だけでは成り立たないんですから、途上国を助けることは日本を助けることになるんです。

 

とりあえず、今回のコロナへの緊急経済対策、閣議決定のIMF拠出の項目について引用します

「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」について

P16より

7.感染国等への緊急支援に対する拠出等の国際協力

 新型コロナウイルス感染症の更なる拡大と、その延長線で懸念される我が国への流入を阻止するため、現地で活動する国際機関とも連携し、感染拡大の可能性が高い国の医療体制や公衆衛生の向上を支援する。特に、保健システムが脆弱な発展途上国に対して、医療・保健分野における無償資金協力や医薬品・物資支援、技術協力、国際連合児童基金(UNICEF)・国際連合開発計画(UNDP)・国際通貨基
金(IMF)・世界銀行グループ(WBG)・アジア開発銀行(ADB)等の国際機関を通じた国際協力の一層の拡大を図る。

  • 無償資金協力、UNICEF、UNDP等を通じた途上国への医療関連機材や感染防護資機材の供与(外務省)
  • 保健分野等の専門家の派遣等による技術協力(外務省)
  • 国際原子力機関(IAEA)を通じた新型コロナウイルス感染症の早期診断・検査能力の構築支援(外務省)

 

なぜかIMFだけがクローズアップされていますが、拠出支援は

ユニセフ、世界銀行、アジア開発銀行、IAEAなど多岐に及びます。

 

これ・・・本当に不要ですか?

私は必要不可欠だと思うんですけどね。理由はほかにもありますけど。予算とか、日本にしかできないことですし。

 

そんな金があったら国内に配れというトンチンカンな批判

Twitterなどでも

海外に配る金があったら国内に配れ!

みたいな批判が散見されますが、このお金どうやって配る気なんでしょう?

というのも、IMFなどの国際機関に日本がお金を拠出する場合、通常の予算ではなくて特別会計にある外為特会からお金が捻出されます。

で、この外為特会ですが、円ではなくそのほとんどがドル資産になります。(ほぼアメリカ国債)

ドル資産を個人に配られたとしても困ると思うんですけどね。

それでも、外為特会から国内への支出を強行した場合。多くの人がドル資産を円に交換することになると思います。ドルは国内では使えませんし。

つまり、円買いドル売りが発生するというわけなので、為替は円高ドル安にシフトする事になるでしょう。

 

円高ドル安の発生・・・日本経済は間違いなくダメージを受けてしまいますね。要するにIMFなどに拠出するお金(ドル資産)を国内に配ったりしたら、自分で自分の首を絞めることになりかねません。

故にトンチンカンなんですよね。そんな金があったら国内に配れ!という批判は

 

今回の海外機関への拠出は、日本国内では使えない、余ったお金を有効利用するというだけのことで何が問題なのか私にはさっぱり分かりません。

しかも拠出ですよ拠出。要するにお金を国際機関に貸すという事です。(ユニセフに対しては無償支援)

要するに将来利息が付いて返ってくるという事なので、政府の日本のフトコロが傷むという事にもなりません。

 

それに、現在ドル資産(外貨準備金)が在り余っているのは日本ぐらい。(中国も多くの外貨準備金を持っているという事ですが・・・やらんでしょ中国)

ここで拠出しなかったらかなり海外からの印象は悪くなると思うんですけどねぇ・・・。日本にとってデメリットは全くないのですから、やらない理由はないと思います。

むしろ日本のためにもなりますし。

情けは人の為ならずですね。

 

IMFは財務省の天下り機関だ! とか・・・今関係あります?それ?

なんか、IMFは財務省の天下り先だからフンダララ!!!

みたいな批判も散見されますが、なんですかその取って付けたようなしょうもない批判は。。。

例えばこんなのとか

 

この非常時にそんな感情論振り回して何がやりたいんでしょうかね。

必要だからやる。ただそれだけだと思うんですけど。

 

もちろん国内の経済対策は必要

ですが、私は国内の経済対策は不要だなどというつもりはありません。

国内は国内、海外は海外。必要な対策を適時やっていけと、当たり前のことを言っているだけにすぎません。

どっちか二択というわけではないので、両方やればいいだけの話です。

 

国内の予算が少ないという話はよく聞きますが、まだコロナ騒動によって発生する経済損失の全貌は把握できませんし、いつまで続くのか分かりません。

よって、今回の108兆円で打ち切り・・・なんてことはまずないと思います。予想外のところに被害が発生・・・なんてこともあり得ますし。

今後被害の全貌や状況が明らかになるにしたがって、適時補正予算が組まれ、支援が成されていくものと思います。

 

それじゃ遅い! って声もあるかもしれませんが、お金はただ単に適当に配ればいい、とりあえず予算を上げればいいというものでもありません。

適切なところに、適切な方法で予算を執行しなければ、予算を無駄にすることになり、将来の増税という形で我々に跳ね返ってくる可能性も否定できませんし。

 

そんな財務省に塩を送るようなことしちゃあかんでしょってね。。。

というわけで、政府の発表、マスコミのあおり記事にいちいち吹き上がらず、冷静に物事は判断すべきですね。

 

とまぁ、

今現在、日本のコロナ感染者数は増加傾向とは言え、海外の混乱っぷりに比べると全然です。医療崩壊も招かずに、うまく対処できていると思います。

この日本の成功例をモデルにして、途上国に防疫支援をすればかなりの国が救われるのではないでしょうか。コロナ騒動に終止符を打つのは日本、なるかもしれませんね。

 

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