立憲民主の枝野氏が企業の内部留保を吐き出させるために、法人税率の大幅な引き上げが必要だと発言したらしい。

インタビュー:政権交代目指す責任、法人増税が必要=枝野・立民代表

https://jp.reuters.com/article/edano-interview-idJPKBN1E61CR

『[東京 12日 ロイター] – 立憲民主党の枝野幸男代表は12日、ロイターのインタビューで、次の総選挙で政権交代を目指すことが野党第1党の責任だと述べた。経済政策では、成長のためには分配政策で内需を喚起することが重要だと指摘、企業の内部留保を吐き出させるために、法人所得税率の大幅な引き上げが必要だと明言した。』

まあ、とりあえず内部留保の是非については別にして、

法人税を増税したら企業がお金を使う。

これツイッターでもよく見かける主張なのですが・・・増税したら企業がお金を吐き出す、そのロジックがいまいち理解できません。

ツイッター等で見かける主張を整理してみると

法人税を引き上げられると、企業は「どうせ税金で取られるよりは会社や従業員のためにお金を使った方がいい」と考えて、従業員の雇用や給料を増やし、設備投資もして経費を増やし、利益を縮小させようとする。

というものらしい。

でも、このロジックはかなり無理があると思う。

というのも、設備の減価償却への考えが完全に抜け落ちているからです。

例えば、ある企業が1億円の設備投資を行ったとして、その設備の償却期間が10年だったとする。この場合、企業が一年に損金として経費に計上できるのは1000万円だけになります。

利益を圧縮しようと思って1億円投資したが、1000万円しか利益を減らせられない。これで経営者が投資を拡大しようと思いますかね?

動機としては弱いし、無理にやったらフリーキャッシュフローが底をつき、破綻してしまいかねません。

また、従業員を増やす、給料を増やすにしても、利益を圧縮したいからというあまりにも後ろ向きな理由で人を増やして、その経営者は一体何を成すつもりなんでしょうか?

新しく雇った人は会社で遊ばせるんですか? そんなわけないですよね。

経営者、事業責任者は事業計画を立てて、予算と売上を計算し、その計画達成に必要なリソースを確保するわけです。

なので、先にリソースだけ確保して「さて、どうしようか?」なんてことにはなりません。もしあったとしたらその責任者は経営者として失格でしょうね。

あとは、株主総会で株主に対してどう説明するつもりなんでしょうね。

特に何かをやろうとする計画はないんだけど、利益を圧縮したいからこの投資をして、人材も確保しました。だから、配当金は減っちゃうけど許してね。

とでも言うんでしょうかね。

まあ、本当にやったらこの経営者はクビになることは間違いないでしょう。

企業の経営者は利益を増やすことを目的として、株主から会社の経営を任されている存在ですので、わざと利益を圧縮する行為は株主への明確な背任行為となります。

最悪、訴えられるんじゃないでしょうか?

適当な事業計画をでっち上げようにも、その計画が未達になったり、大きな損失を出したりしたら経営者の責任を問われることになりますので、同じことです。

というか、そもそも利益を圧縮するって・・・企業の破綻リスクを増大させる行為ですよね。不測の事態が起きたり、景気が悪化して売上が計画通りにあがらなかったどう対処するつもりなんでしょう?

その経営者は、会社は潰したけど従業員の給料は上げたぞって誇るんでしょうか?

なんか、本末転倒なような気がします。

というわけで、法人税率を上げても経営者がお金を吐き出す様なインセンティブは一切働かないのではと思います。

もし仮に政府が法人税率を引き上げたりしたら、企業は経営破綻リスクを回避するために、投資や人材雇用を萎縮する方向に動くか、他の法人税率が低い国への本社機能移転を検討するのではないかと思います。

枝野氏は企業経営というものを全く分かっていませんね。まあ、日本の経済を叩き潰す事が目的であったのなら、法人税率の引き上げは理にかなった政策ではないかと思います。

 

 

すみません。ちょっと仕事が忙しくてしばらくほったらかしにしていましたが、ぼちぼちリハビリはじめます。

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