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これまで種子法、遺伝子組み換え作物について、法的、精度的な観点、安全性の観点からいろいろと記事を投稿してきましたが、一応ここ経済ブログなので、経済面からも遺伝子組み換え作物について見てみようと思います。
まあ、要するに遺伝子組み換え作物がもたらす恩恵、ベネフィットについて考えてみようってわけです。
まずは、日本に遺伝子組み換え作物が与える経済効果ですかね。
日本に輸入されている遺伝子組み換え作物の量は2017年でおよそ１,８００万トン。これは日本で一年間で消費されているコメの重量（７７０万トン）の２倍に当たる量です。
バイテク情報普及会
https://cbijapan.com/about_use/usage_situation_jp/
日本に輸入された遺伝子組み換え作物は、主に食用油、コーンスターチ、醤油、コーンシロップ、そして家畜の飼料として消費されます。
もう既に我々日本人の口に入ってるんですよね。 日本は世界的にも有数な遺伝子組み換え作物輸入、消費大国です。
で、その肝心の遺伝子組み換え作物が日本に与える経済効果なんですが、
上記で表を引用したバイテク除法普及会が以下のような研究報告書を公表しています。
遺伝子組換え作物の社会的便益の評価 に関する研究
https://cbijapan.com/wp-content/themes/cbijapan/pdf/2017031401CBIJ.pdf
プレスリリース
https://cbijapan.com/wp-content/themes/cbijapan/pdf/2017031402.pdf
研究報告書によると、遺伝子組み換え作物の輸入により
年間1兆8,000億～4兆4,000億円のGDPの押上効果があり、1世帯当たり年間約25,000～60,000円の所得増加に貢献している。
ということです。 まあ、この研究報告書を御用学者の戯言だと、切って捨てるのは勝手なんですけど。
実際問題、良く考えてみてください。
年間１,８００万トンもの安い、遺伝子組み換え作物の輸入がなければ・・・
国内の牛、豚、鶏などの飼育コストが増加して、肉や卵が値上がりする 食用油も高騰。
コーンシロップが使えなくなれば、炭酸、清涼飲料水も値上がりを予期なくされるしコーンスターチを使用している菓子類も値上ります。
これらの値上がりが、家計を直撃する事になるのは容易に想像できると思います。
報告書では遺伝子組み換え作物に代わる代替品の調達ができなければ、
トウモロコシの価格は約 2.5 倍 ダイズは約 1.9 倍 の鶏肉、卵は約 2倍 動植物油脂は約 1.9 倍に上昇
実質 GDP を約 0.61％押し下げると試算されています。
GDPの減少も脅威ではありますが、それよりもこれ、日本の畜産は崩壊してしまうんじゃないでしょうか？
国産の肉は高すぎて一般家庭の食卓には並ばなくなるのではないかと思います。
食用油も輸入品に取って代わられるかもしれない。
それでも、遺伝子組み換え作物を全廃させますか？ というか、既に日本……というより人類の生活はすでに遺伝子組み換え作物なしには成り立たない状況になっていると思うんですよね。
遺伝子組み換え作物のウリはその多収性と低い生産コストです。
国連によれば、2050年には世界の人口が97億人に達すると予想されていて、FAOによると2050年には農産物の生産量を2012年から50%増加させる必要があると推測されています。
この食料を遺伝子組み換え作物なしで賄おうとすれば、農耕地を今より大幅に増やすしかありません。 しかし、自然の森やジャングルを切り開いて農地を拡大することは、自然環境を破壊することになり、地球温暖化も加速してしまいます。
もちろん、地球の生態系を破壊してしまいます。
石油などの資源も大量に消費する事になるでしょう。
とても現実的とは思えません。
それでも、遺伝子組換え作物が禁止・・・ということになったら
日本の様な先進国はまぁ・・・GDPが４兆円減って、庶民の食卓が貧しくなるだけで済むかもしれませんが、途上国やアフリカなどの貧しい国では餓死者が急増することになるでしょうね。（４兆円減もヤバイけど）
まあ、自分の健康のためなら途上国の貧しい人が餓死したって構わないというのならば、どうぞ遺伝子組み換え作物反対のキャンペーンに賛同してください。
もういい加減にこの様な科学的根拠もない「遺伝子組換え作物の反対運動」は、活動家や自然保護団体のカンパ、金稼ぎのためのプロバガンダだということに気づいてほしいと思います。
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